大学生活における心身の健康に関する調査 : 留学生と日本人学生の適応とヘルパー志向性
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概要
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大学生活を送る上での適応上の問題は多く指摘される。今回は留学生と日本人学生を対象に、5つの適応尺度と適応上の5領域においてどのような人を相談相手に求めるかというヘルパー志向性について調査を行った。その結果、調査対象者の3人に1人は心身の不調を感じており、学内の保健管理センターや学生相談などの専門機関の活用と連携の必要性が示唆された。そして相談相手としては「学生」が最も多く選択されることから、連携は学生まで含めたシステムを考える必要性が示された。また、4割以上の学生が「財政的にとても困って」おり、留学生の4割以上が「家賃が高くて生活が苦しい」と回答している。こうした領域の支援は適応との関連もうかがわれ、詳細な調査も必要であると考察された。そして留学生と日本人学生の交流は、何でも話せる関係にはなっていないことが示され、相互交流が充実するための工夫が必要なことが示された。
- 2004-01-31
著者
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吉岡 久美子
人間社会学部社会福祉学科
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石倉 健二
人間社会学部社会福祉学科
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石倉 健二
長崎国際大学社会福祉学科
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吉岡 久美子
長崎国際大学社会福祉学科
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石倉 健二
長崎国際大学人間社会学部社会福祉学科
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