「浜松こども館子育て支援アンケート2003」の報告 : 子育て支援ニーズに関する実践的研究

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平成13年11月、浜松市は、子どものための文化施設として「浜松こども館」を開館した。我々は開館2年目における利用者の状況をしらべるため、平成15年2月、3月、こども館来館者及び近隣在住者(館から2km以内の幼稚園・保育園に登園する子どもを持つ親)を対象にこども館の利用状況、子どもの生活状況、子育ての状況などについて2回目のアンケート調査を実施した。主な結果は以下の通りであった。利用状況については、来館者の多くは末就園の子どもがおり、平日よりも週末の利用が多い。広い範囲から自動車を使っての来館者が多い。近隣在往者は未利用の場合も3割強と少なくないが(31.4%)、来館回数4回以上のリピーターも同じくらいおり(30.9%)、身近な施設として近隣住民に利用されている。来館の主な目的は来館者、近隣在住者ともに「子どもを自由に遊ばせる」ことであり、他の子どもとの交流、イベントヘの参加期待はそれほど高くはない。親同士の交流については過半数以上が全く期待していない。子ども(末子)の生活状況については近所に遊び場はあるものの、近所の子どもと遊ぶ機会が全くないという回答が来館者では33.4%、近隣在住者では47.8%にのぼった。子どもの遊び相手及び母親の近所の話し相手の有無が幼児の発達と関わるというこれまでの研究知見からも、「浜松こども館」が親子の交流の場としての機能をより強めることが期待される。
静岡文化芸術大学の論文

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