鹿児島県奄美大島笠利町における子どもの食生活と日常生活に関するアンケート調査
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概要
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以上の結果を要約すると次のようになる。(1) 2004年3月, 鹿児島県奄美大島笠利町において小学3年生150名を対象に食生活と日常生活に関するアンケート調査をおこなった。回収率は62%であった。(2) 子どもたちの90.3%がきょうだいをもち, 家族の人数は平均5.1人であった。(3) 平均すると, 平日の就寝時刻は21時42分, 起床時刻は6時51分, 睡眠時間は9時間9分であった。休日の就寝時刻は22時19分, 起床時刻7時32分, 睡眠時間は9時間45分であった。(4) 学校以外の活動では, 「外で遊ぶ」55.9%, 「スポーツをする」48.4%, 「TVおよびTVゲーム」31.2%が多かった。スポーツ活動の頻度は「毎日」22.6%, 「週3-5日」34.4%, 「週1-2日」26.9%で, 「しない」は11.8%であった。(5) 食事のあいさつを「いつもしている」は52.7%で, 「たまに」29.0%, 「めったにしない」7.5%, 「まったくしない」8.6%であった。(6) 朝食は97.8%が摂取し, 平均時刻は7時11分, 「家族みんな」と食べる割合は34.4%, 子どもだけで食べる割合は47.3%, 食事前に空腹だと感じていたのは53.8%, 主食は「ごはん」35.5%, 「パン」39.8%, 品数は平均2.50品, 主食・主菜・副菜のそろい方を見ると「主食のみ」が41.9%にのぼった。食事が「楽しかった」61.3%, 「楽しくなかった」35.5%で, 約1/3の子どもが食事のときに「料理をはこぶ」14.0%, 「食器や箸を用意する」12.9%, 「あとかたづけ」12.9%, 「飲みものを用意する」10.8%などのお手伝いをしていた。(7)夕食は96.8%が摂取し, 平均時刻は19時55分, 「家族みんな」と食べる割合は61.3%, 子どもだけで食べる割合は16.1%, 食事前に空腹だと感じていたのは77.4%, 主食は「ごはん」64.5%, 「パン」3.2%, 品数は平均2.60品, 主食・主菜・副菜の全てがそろっていたのは29.0%, 食事が「楽しかった」73.1%, 「楽しくなかった」23.7%で, 約2/3の子どもが食事のときに「料理をはこぶ」30.1%, 「食器や箸を用意する」29.0%, 「あとかたづけ」20.4%, 「飲みものを用意する」19.4%, 「テーブルをふく, かたづける」18.3%などのお手伝いをしていた。(8)食事が楽しいと回答した子どもは, 食事前に空腹であると感じ, 大人と食事をし, 睡眠時間が長く, 活発にスポーツをしている傾向にあった。(9)「郷土料理」については平均2.29品を知っており, 「鶏飯」87.1%, 「やぎ汁」34.4%などがあげられた。
- 2005-03-31
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