雄性両性異株マルバアオダモ(モクセイ科)(Fraxinus sieboldiana BI., Oleaceae)の花粉発芽特性
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概要
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雄性両性異株マルバアオダモの花粉の発芽特性を調べるために、ホールスライドHanging Drop培養法、吸水セロハン・ショ糖培地方、ショ糖・寒天培地法での花粉培養液を用いた発芽率を調べた。ホールスライドHanging Drop培養法では、pH、ショ糖濃度を変化させて実験を行ったが実験条件下は発芽がみられなかった。吸水せろはん・ショ糖培地(pH6、ショ糖濃度10%)でも花粉発芽は確認されなかったが、この培地に雌しべの抽出物を転化した場合には発芽が見られた。ショ糖・寒天培地では、10%前後の低い発芽率が観察された。発芽率は雄株花粉が両性花株花粉のものよりも高い値を示したが、統計的には有意ではなかった。一方、蛍光顕微鏡下での受粉花粉の観察では30%以上の高い発芽率が観察され、この植物の発芽観察には直接観察による比較が必要であることが判明した。また、6時間後には、花粉管は花柱中ほどまで伸張していたが、まだ胚珠には到達していなかった。24時間後には胚珠にまで到達していることが観察された。伸張した花粉管は柱頭上では多数みられるにもかかわらず、花中の中部では1〜2本しか確認されず、花柱上部で花粉管競争が起こっていることが示された。
- 大阪教育大学の論文
- 2005-09-30
著者
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