ICUにおける開心術後の患者の上肢抑制の検討
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概要
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1990年代より身体拘束は廃止・禁止の気運が高まる中で,急性期の看護では身体拘束(抑制)を患者の安全性確保に必要不可欠とされてきた。心臓外科治療を受ける高齢者の増加傾向にある中,回復過程をも考慮した上で抑制を検討すべき時期にきている。本研究は,集中治療病棟(Intensive Care Unit)看護師の開心術後患者に対する身体抑制の判断について検討をおこなった。その結果,対象とした看護師は抑制を必要と捉えていた。しかし,患者の上肢抑制持続時間は,看護師によって差を認めた。ICUの勤務経験が短い看護師は,経験年数の長い看護師よりも抑制継続時間が長い傾向にあった。その背景に,ICUの勤務経験が短く・年齢の若い看護師は,開心術後に患者の安全を確実にするために,上肢抑制が通例となっていた。開心術後の高齢患者に対する抑制継続時間は長かった。医療事故発生の高いリスク状況を考慮し,未経験の看護師に客観的判断できる臨床教育の必要性と抑制の再検討が示唆された。
- 奈良県立医科大学の論文
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