習慣性食嗜好の傾向(第1報) : サラリーマンの健康意識と飲酒傾向
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概要
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サラリーマンの健康意識(自覚症状)と飲酒量,飲酒の動機(理由)などから,飲酒の実体とそ習慣性について検討を試みた.1.対象の健康状態は,健康に気を付けているものが74%を示したが,「肩がこる,疲れが翌日まで残る」の訴えが多く認められた.2.飲酒に付随して調査した煙草の喫煙状況は,30才代後半から40才代前半が喫煙人数喫煙量ともに多くみられた.3.酒類を好むものは全体の60%で,若年贋はウイスキーを好み,高年層は日本酒を好むが,ビールはどの年齢層にも好まれた.4,酒類の初飲年齢のピークは18才で,21才までに97%が経験し,動機は友人同志での飲酒が53%であった.5.飲酒の頻度は,20才代は週に1〜2回,30才代前半は週に3〜4回が多くみられ,30才代後半からは毎日飲むものが,年齢とともに増加した.6.飲酒人数は,全体でビール(84%),日本酒(65%),ウイスキー(60%),ワイン(29%),焼酎(32%)であった.7.1回当りの飲酒量(実質アルコール摂取量)は,日本酒1.8合(アルコール換算量51.3ml),ウイスキー3杯(38.6ml),ビール大ビン1.1本(32.0ml)の順位であった.8.1回の実質アルコール摂取量(アルコール換算摂取量)の多い年齢は30才代後半でビールの摂取量に限り,20才代前半が多飲を示した.9.飲酒店舗の利用状況は20〜30才代が,利用率,店舗数(種類レともに多くみられた,10.飲酒の動機(理由)では,若年齢層は「付き合いや雰囲気,なんとなく」が多く,高年齢層は,「付き合いや雰囲気」のほかに「習慣,好き,よく眠れる」などの個人的嗜好や「体調」などで飲む習慣性が認められ,30才代はそれらの飲酒型の分岐点であり,同時に飲酒習慣の形成される年齢である.ことが明確となった.11.飲酒と健康意識との関係では,飲酒量と肥満,愁訴数に相関が認められた.以上の内容は,第34回日本栄養改善学会に報告した.
- 1988-04-01
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