高齢者の理解を支援するための教育方法の検討 : 高齢者擬似体験による課題レポートの分析から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は、老年看護学演習として実施されている高齢者擬似体験における学習内容を明らかにし、高齢者の理解を支援するための教育方法として、その有効性を検討することである。研究方法としては、協力の得られた計69名の学生の課題レポートをもとに、学習内容を帰納的に抽出し、分析を行った。結果として、以下のような9つのカテゴリーからなる46の下位カテゴリーが抽出された。それらは、【I 「〜にくさ」の実感】【II 体験に伴って生じた感覚・感情】【III 体験に対する対処】【IV 老人の身になっている体験】【V 体験を通しての老人とその生活への共感】【VI 老人に対する看護の理念と援助の必要性】【VII 老人観の出発点】【VIII 老人と社会のあり方についての気づき】【IX 老人体験を今後に生かす】の9つであった。抽出されたカテゴリーと授業計画を教育技法としての体験学習の観点から検討した結果、本演習は高齢者の理解を支援する教育方法として、有効であることが明らかになった。
- 東海大学医療技術短期大学の論文
- 2001-04-30
著者
関連論文
- 「医療保険療養病床」と「介護療養型医療施設」における看護業務実態(第2報) : 全国調査の結果から
- 加齢・障害擬似体験を活用したアクティビティ企画運営演習の学習効果
- 4ヵ年間の老人看護実習の軌跡 : 1999年度〜2002年度まで
- 「医療保険療養病床」と「介護療養型医療施設」における看護業務実態 : 施設機能と看護業務の関係
- 療養型病床群入院患者の現状 : 看護師の業務内容から他職種との協働・連携を探る
- 老人看護実習後の高齢者イメージ : 老人イメージマップの連想言語から
- 老人イメージの変化 : 高齢者擬似体験前後の比較から
- 高齢者の理解を支援するための教育方法の検討 : 高齢者擬似体験による課題レポートの分析から
- 新しい看護教育について
- 老年看護学演習「老人の身になってみたら・・・」における学習内容 -課題レポートの分析から-
- 短期大学(二年課程)看護学実習における学生の達成感・満足感に影響を及ぼす要因 -成人・老人看護実習における人的環境の側面から-
- 看護学実習において教員、臨床指導者、看護婦・看護士が学生の達成感・満足感に影響を及ぼす要因の検討 -成人・老人看護学実習の分析から-
- 終末期看護の授業におけるディベート教育の導入 : 学生のディベートに対する反応分析
- 看護教育用CAIの開発 -シミュレーションによる看護問題解決能力の育成-
- 看護教育におけるCAI導入の試み
- 学生による講義評価の有効性
- 学生による講義評価 -教授法の改善点を探る-
- 看護基礎教育における死への準備教育の意義 -看護学生の死に対するイメージの変化から-
- 成人看護学の構成と授業内容
- 基礎看護学および老年看護学担当教師の授業内容に対する関心
- 看護教師の授業に対する関心(中間経過報告)
- 比喩を用いた臨床看護師の「看護研究」に抱いている意識-第3報 : 比喩語の分析
- 比喩を用いた臨床看護師の「看護研究」に抱いている意識 第2報--否定的な意識の分析から
- 比喩を用いた臨床看護師の「看護研究」に抱いている意識 第一報--肯定的な表現からの分析
- 臨地実習における看護学生の臨床判断の構成要素と内容
- 臨地実習における看護学生の臨床判断の構成要素と内容
- 看護学生の卒業時における臨床看護判断過程の構成要素に関する研究 : 看護場面で挫折してしまった出来事の分析から
- 卒業時における看護学生の臨床能力に関する研究 : 看護場面の記述内容の分析から
- 臨床実習で指導を行う教員の意志決定過程の分析
- 高齢者の生活環境および科学技術に関する期待度調査