外来通院をしている中・老年期虚血性心疾患患者の運動量の実態と個別保健指導の運動量に及ぼす効果

概要

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目的 : 本研究の目的は,虚血性心疾患維持期にあり継続的に心臓リハビリテーションを受けていない中・老年期患者に対する運動療法プログラムを作成する第1段階として,外来通院をしている狭心症,心筋梗塞などの虚血性心疾患患者の運動量を調査するとともに,個別保健指導の運動量に及ぼす効果を明らかにすることである.方法 : 対象は定期的に外来通院をし,調査に同意の得られた虚血性心疾患患者45名である.運動量は多メモリー加速度計測装置付き歩数計(ライフコーダ〓Suzuken)によって測定した.運動量に及ぼす要因として,自己効力感,ストレス反応,対処行動,生活習慣を評価した.分析は,指導前後の運動量と健康指標の評価を対応のあるt検定,運動量と関連する要因の検討は相関係数を用いた.結果 : 1.指導前に比べて指導後の1ヶ月の平均運動量は有意に増加した.2.動脈硬化,高脂血症に関連する血清脂質,体格指標,血圧,糖代謝は全て健康的な方向に改善した.3.運動量に関連する項目としては,「年齢」,「自己効力感」,「ストレス反応」が有意な相関を示した.結論 : 本研究で示した個別指導プログラムは虚血性心疾患の維持期にある患者の運動量を短期的に増大するには有用であった.また運動指導に際し,年齢,自己効力感,ストレス反応を考慮した指導を行うことが重要であることが示唆された.
群馬県立県民健康科学大学の論文

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