気管支グロームス腫瘍と思われる 1 例

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概要

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血管原性の良性腫瘍とされているグロームス腫瘍が, 軟部組織以外に発生することは極めて稀である。われわれは左主気管支を閉塞する腫瘍の内視鏡下生検材料を免疫組織学的手法により染色し, その結果, 第8因子およびアクチンの染色態度より, グロームス腫瘍が考えられた1例を経験したので報告する。症例は41歳女で, 咳嗽, 呼吸困難を主訴として来院した。これまで呼吸器系に発生したグロームス腫瘍は7例報告されているが, 本邦では未だ1例も報告されていない。さらに本症例に対して腫瘍の根治昇華を目的とした内視鏡的Nd-YAGレーザー治療を施行し, 臨床的に腫瘍の根治的治療が行ないえた。しかしグロームス腫瘍は稀ながら再発, 転移例の報告もあるため, 今後も厳重なるfollow upが必要と考えている。
日本呼吸器内視鏡学会の論文
1985-09-25

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