月探査機SELENEの2衛星による同一ビーム相対VLBI(宇宙探査・計測及び一般)
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概要
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低高度100kmの主衛星に加え, 高高度の2つの子衛星Vstarとリレー衛星からなる日本の月探査機SELENEでは, リレー衛星を経由した地上と主衛星間の4-wayドプラー観測から主衛星が受ける月裏側の高次重力場を直接求める予定である.このため, リレー衛星の軌道を十分高精度で推定する必要があり, また2つの子衛星が受ける低次重力場を高精度で推定するためには, 高高度の2つの子衛星間の相対位置を相対VLBIにより, 2つの子衛星の軌道を正確に求める予定である.これらの子衛星は75MHzの帯域に僅かS帯3つの周波数とX帯1周波数の搬送波しか送信せず, これらの4つの搬送波の相関位相と周波数の関係から2つの子衛星に対する遅延時間差を数psの精度で求める予定である.この際, 各周波数で測定された相関位相差が2πの整数倍の誤りを含まないように見積もる必要がある.本論文では, 2つの子衛星が同一アンテナビーム内に入り, 同時に観測される場合は伝搬遅延や局内遅延がほとんど一致し, 2πの整数倍の誤りのない相関位相差から数psの精度で遅延時間差を推定でき, その結果, 2つの子衛星間の相対位置を月周回軌道で数十cmの驚異的な精度で決定できることを示す.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-11-18
著者
-
松本 晃治
国立天文台・RISE
-
花田 英夫
国立天文台・RISE
-
河野 宣之
国立天文台RISE月探査プロジェクト
-
菊池 冬彦
国立天文台
-
浅利 一善
国立天文台・RISE月探査プロジェクト
-
劉 慶会
国立天文台RISE月探査プロジェクト
-
花田 英夫
国立天文台
-
HANADA Hideo
National Astronomical Observatory of Japan
-
平 勁松
中国科学院・上海天文台
-
平 勁松
国立天文台水沢観測所
-
河野 宣之
国立天文台
-
浅利 一善
国立天文台rise月探査プロジェクト
-
河野 宣之
国立天文台地球回転研究系
-
菊池 冬彦
国立天文台rise月探査プロジェクト
-
松本 晃治
国立天文台
-
菊池 冬彦
国立天文台 Rise月探査プロジェクト
-
浅利 一善
国立天文台
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