形態, 組織的にみたエンバク,コムギ間におけるbarbanの選択性

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概要

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エンバク,コムギ間におけるbarbanの選択殺草機構を明らかにするために,形態,組織の変化に対するbarbanの作用を検討した。(1)Barbanの茎葉処理によって,感受性植物エンバクは新葉の展開が抑制されるとともに葉身,葉鞘の伸長が強く抑制され,奇型が観察されることがあった。しかし,抵抗性植物コムギには明らかに作用が弱く,両植物間に感受性の差が認められた。(2)Barbanにより,エンバクの茎頂分裂組織,葉原基,あるいは部間分裂組織は強い作用を受け,それらの細胞は液胞化し,形,大きさ,あるいは細胞配列が不規則になることが観察された。一方,コムギはほとんど影響を受けず,このような内部形態に対する作用においても両植物間に明確な感受性の差が認められた。(3)上記の結果と生理生化学的側面におけるbarbanの作用から,内部形態に対するbarbanの影響の差は,両植物問における選択殺草性発現の主因と考えられる。
日本雑草学会の論文
1977-10-25

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