前作物および窒素の施肥が草地雑草の発生に及ぼす影響

概要

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(1)本試験は前作物および窒素の施肥が牧草と雑草の競争にどのような変化を与えるかを明らかにする目的で行なった。(2)前作物として玉蜀黍・青刈玉蜀黍・大豆・青刈大豆・陸稲・小豆・馬鈴薯一家畜カブを供試し,牧草としてオーチャードとラジノクローバーを春と秋に播種し,窒素レベルを2段階と4段階とにした。(3)窒素が牧草と雑草の競争に及ぼす影響は,牧草および雑草の草型と窒素に対する反応によって異なり,窒素の増施によって牧草が増加するとともに雑草が減少する場合と,牧草の増加と並行して雑草も増加する場合と,牧草の増加をおさえて雑草が増加する場合とがみられた。(4)前作物が牧草と雑草の競争に及ぼす影響は,前作物が1年だけでは明確でない場合が多いが,大豆より玉蜀黍が,馬鈴薯一家畜カブより陸稲・小豆が雑草の発生が多い傾向が認められた。本試験は文部省試験研究費「畑地輪作体系における牧草とその前作物に関する試験研究」代表者東北大学農学部名誉教授水島宇三郎博士の補助により実施した。厚く御礼申し上げます。
日本雑草学会の論文
1967-12-25