IgAモノクローナル抗体受動免疫による旋毛虫のマウス腸管上皮への定着阻害(寄生虫病学)
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概要
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IgAモノクローナル抗体HUSM-Tb1は旋毛虫(Trichlnella britovi)感染幼虫の体表に免疫沈降物を形成し,また感染5時間前に腹腔内注射することでT.britoviのマウス腸管感染を顕著に抑制することができることを以前に報告した.この抗体は,他種旋毛虫(Trichinella pseudospiralis)に対しても同様の効果をもつことが確認され,少なくともTrichinella属に共通した抗原に特異性をもつことが示唆された.本IgA抗体を受動免疫したマウスでは,旋毛虫感染幼虫を経口投与した1時間後に腸管上皮内に定着した幼虫はほとんどなく,一方,抗体移入を行わない対照群ではかなりの数の幼虫がすでに粘膜に定着していた.このことは,このIgAモノクローナル抗体によって感染幼虫の宿主腸管上皮への侵入が阻害されることを示唆している.紫外線照射旋毛虫幼虫を用いて経口免疫したマウスに同種チャレンジ感染を行うと,感染後4〜7日目に腸管からの排虫がみられた.IgAモノクローナル抗体HUSM-Tb1は紫外線照射旋毛虫により反復経口免疫したマウスの腸間膜リンパ節に由来するが,この免疫モデル自体ではIgA抗体が仲介する粘膜虫体排除機構は働いていないと考えられた.
- 2003-11-25
著者
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神谷 晴夫
弘前大学医学部寄生虫学講座
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佐藤 宏
弘前大学寄生虫学
-
神谷 晴夫
弘前大学寄生虫学
-
佐藤 宏
弘前大学医学部寄生虫学講座
-
神谷 晴夫
弘前大学医学部寄生虫学
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神谷 晴夫
秋田大学医学部寄生虫学教室
-
神谷 晴夫
弘前大学 医学部医学科寄生虫学講座
-
神谷 晴夫
北海道大学獣医学部家畜寄生虫病学教室
-
稲葉 孝志
弘前大学医学部寄生虫学教室
-
Kamiya Haruo
Department Of Parasitology Hirosaki University School Of Medicine
-
稲葉 孝志
弘前大学医学部保健学科検査技術科学専攻
-
佐藤 宏
弘前大学医学部寄生虫学教室
-
神谷 晴夫
Department of Parasitology, Faculty of Veterinary Medicine, Hokkaido University
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