犬の骨肉腫細胞に対する活性型ビタミンD_3,rhTGF-β_1,rhBMP-2の分化誘導効果
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概要
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4種類の性状の異なる骨肉腫クローン細胞に対する3つの生理活性物質,活性型ビタミンD_3,ヒトリコンビナントTGFβ_1およびヒトリコンビナントBMP-2の分化誘導効果を骨芽細胞の表現形質を指標として検討した.活性型ビタミンD_3はアルカリフォスファターゼ(ALP)活性値を1つのクローン細胞で,オステオカルシン産生量を2つのクローン細胞で,I型コラーゲン産生量を3つのクローン細胞で増加させた.ヒトリコンビナントTGF-β_1はALP活性値とオステオカルシン産生量をそれぞれ1つのクローン細胞で,I型コラーゲン産生量を2つのクローン細胞で増加させた.ヒトリコンビナントBMP-2はALP活性値をすべてのクローン細胞で,オステオカルシン産生量を2つのクローン細胞で,I型コラーゲン産生量.を3つのクローン細胞で増加させた.電子顕微鏡による形態学的検討では今回用いた生理活性物質はすべての細胞において細胞毒性による細胞内小器官の変性はなく,活性化させる所見が認められた.さらに,一部の細胞では活性型ビタミンD_3およびヒトリコンビナントBMP-2によりアポトーシスが生じているのが認められた.今回使用した生理活性物質ではヒトリコンビナントBMP-2および活性型ビタミンD3の分化誘導作用が強く,ヒトリコンビナントTGF-β_1は弱かった.またこれらの物質が骨肉腫細胞に対してアポトーシスを誘導する可能性が示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1999-06-25
著者
-
望月 学
東京大学大学院医学系研究科感覚・運動機能医学講座口腔外科学
-
西村 亮平
東京大学農学生命科学研究科附属動物医療センター外科系診療科
-
佐々木 伸雄
東京大学農学生命科学研究科附属動物医療センター外科系診療科
-
高橋 浩一郎
山之内製薬株式会社 応用薬理研究所
-
廉沢 剛
東京大学 農
-
野崎 一敏
山之内製薬株式会社 臨床薬理研
-
高橋 浩一郎
Inflammation Research Pharmacology Research Laboratories Institute For Drug Discovery Research Yaman
-
野崎 一敏
山之内製薬(株)薬理研
-
廉沢 剛
東京大学農学部獣医外科学教室
-
望月 学
東京大学農学部獣医外科学教室
-
廉澤 剛
北海道大学大学院診断治療学講座獣医外科学教室
-
Takahashi Koichiro
Applied Pharmacology Laboratories Yamanouchi Pharmaceutical Co. Ltd.
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