豚丹毒菌NaOH抽出抗原ワクチンの豚における防御効果
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概要
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豚丹毒菌Kyoto株 (血清型2) より作製したNaOH抽出抗原とオイルアジュバントを混合したワクチンを作製しSPF豚および移行抗体を保有するコンベンショナル豚に3週間隔2回免疫した. IgG-GA抗体価は, 最終免疫より3週後のSPF豚で256倍以上を示し, 7週後の移行抗体保有豚で64倍を示した. 生ワクチンを1回接種した移行抗体保有豚では4倍以下であった. またNaOH抽出抗原に対するELISA抗体価を測定した結果, IgG-GA抗体価と同様の推移を示した. 供試豚全頭を藤沢株 (血清型1a) または埼玉-1株 (血清型2) を用い攻撃した. NaOH抽出抗原ワクチン免疫豚は異常を示さず全例生残し, 生ワクチン免疫豚は攻撃局所に菱形病変を認めた. 一方, 非免疫豚は典型的な豚丹毒感染症状を示し死亡した例もみられた. 以上の結果より, NaOH抽出抗原ワクチンはSPF豚および移行抗体保有豚に対しても防御効果を示し, さらに免疫学的な検索の結果, 豚丹毒菌に対する感染防御においてNaOH抗原中の67-64, 62-60kDaタンパクが重要な役割をになうことが示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1998-01-25
著者
-
大石 英司
(株)微生物化学研究所
-
佐々木 修
(株)微生物化学研究所
-
網本 勝彦
(株)微生物化学研究所
-
安原 寿雄
(株)微生物化学研究所
-
北島 崇
(株)微生物化学研究所
-
岡田 伸隆
(株)微生物化学研究所
-
宇井 聡
(株)微生物化学研究所
-
中村 久江
(株)微生物化学研究所
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北島 崇
京都微研
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網本 勝彦
京都微研
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大石 英司
京都微研
-
安原 寿雄
京都微研
-
安原 壽雄
微生物化学研究所
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安原 壽雄
(株)微生物化学研究所
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