ウズラ・リンパ球のマイトージエンに対する反応
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概要
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実験用小型鳥類としての有用性が期待されているウズラのリンパ球のマイトージェンによる幼若化反応の至適条件を検討し, 反応に関与するリンパ球の同定を試みた. マイクロプレートを用いて RPMI 1640 培地で培養, PHA または LPS を加えてH^^3・チミジンのとりこみを測定すると, 4〜8週齢のウズラの脾リンパ球は PHA および LPS に対してよく反応し, 至適条件は細胞数: 5×10^6個/ml, PHA: 1μl/ml, LPS: 70μg/ml. ウシ胎仔血清濃度: 7.5% (PHA). 0.5% (LPS), アイソトープのラベル時間: 48〜72時間であった. 胸腺リンパ球は, ウシ血清に代えて自己ウズラ血清を用いた場合, PHA に対してのみ反応したが, F嚢リンパ球は PHA, LPS のいずれに対しても反応しなかった. 胸腺摘出ウズラの脾リンパ球は両マイトージエンに反応し, F摘出ウズラのそれは PHA に対してのみ反応した. 胸腺・脾のPHA反応性リンパ球は表面免疫グロブリン (S-Ig) を欠き, F嚢リンパ球および脾の LPS 反応性リンパ球は S-Ig 陽性であった. 以上の成績から, ウズラ脾リンパ球の T 細胞に対しては PHA が, B 細胞に対して LPS が, それぞれ特異的に働らくと考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1982-10-25
著者
-
吉川 泰弘
東京大学大学院農学生命科学研究科実験動物学教室
-
吉川 泰弘
東京大学医科学研究所実験動物研究施設
-
山内 一也
東京大学医科学研究所実験動物研究施設
-
山内 一也
日本生物科学研究所
-
谷口 博之
東京大学医料学研究所実験動物研究施設
-
山内 一也
東京大学医科学研究所
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