外科侵襲後のイヌマクロファージおよび好中球活性に対するキトサンの効果
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概要
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イヌマクロファージおよび好中球介在性免疫応答に対する綿状キトサンの皮下埋没の影響について化学発光法(CL)を用いて検討を行った. 白血球数はコントロール群では術後120時間目まで有意に減少した(P<0.05). しかしながら, キトサン埋没群では白血球数,特に好中球数は24から96時間目まで増加した(p%lt;0.05). 全血におけるCL反応は, コントロール群では術後48時間目および96時間目に減少した(p<0.05)のに対し, キトサン群では埋没後120時間目まで高い活性が持続した(p<0.05). CL法によるマクロファージ活性の測定ではコントロール群では術後24, 48, 96時間目に著しく減少した(p<0.05). 5 mg/kgキトサン群では24および48時間目では減少した(p<0.05)が, 72時間目から120時間目までは高い活性が認められた. 10 mg/kgおよび20 mg/kgキトサン群では術後のマクロファージのCL反応の低下は認められず, 20 mg/kg キトサン群では術後120時間目まで高い活性が持続した(p<0.05). これらの結果よりキトサンは術後の免疫抑制に対する予防として有効で有用な免疫賦活物質であることが示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1996-10-25
著者
-
小坂 俊文
日本大学
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小坂 俊文
日大獣医外科
-
田中 茂男
日本大学生物資源科学部
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小坂 俊文
日本大学生物資源科学部
-
中田 陽子
日本大学生物資源科学部獣医放射線学研究室
-
金子 吉史
日本大学生物資源科学部獣医学科獣医放射線学研究室
-
松浦 光信
エーザイ(株)
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