過圧密粘土の圧密特性
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概要
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過圧密粘土の工学的性質については, 正規圧密粘土に比して, 圧密沈下量が小さく, 圧密によるセン断強さの増加も小さいことが知られている。しかし実際の圧密問題を予測する場合に, 沈下量やセン断強さの増加を圧密試験やセン断試験の結果に基づいて定量的に扱う手法は確立されていない。過圧密粘土の圧密諸係数を検討するため, 練り返した海成粘土を圧密膨張によって調整した過圧密粘土の圧密試験を行なった。その結果1)図解法で求めた圧密降伏圧力は圧密先行圧力より10%大きいこと, 2)過圧密粘土の体積圧縮係数は同じ圧力に対応する正規圧密状態における値より小さく, その変化状況は, 最初の過圧密比によって定められること, 3)過圧密粘土の圧密係数は, 対応する正規圧密状態における値よりかなり大きいこと, 4)過圧密粘土の圧密係数ならびに体積圧縮係数は, 圧密先行圧力の2〜3倍の圧力に至って正規圧密粘土のものに移行することがわかった。体積圧縮係数と過圧密比の関係を用いて沈下量の予測と実測値を比較するとかなり相違する点も残され, 自然地盤より得た試料について調べる必要がある。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1974-12-15
著者
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