実験的咬合干渉が咬みしめ時の咀嚼筋AIに及ぼす影響

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概要

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Naeijeらは咬頭嵌合位での咬みしめ時において,左右同名筋の筋活動量から非対称性指数(AI)を算出し,その値の増減から咬合接触関係の異常傾向の評価が可能であることを報告した.しかし,咀咽筋AI値の増大は咬合接触異常からの求心性情報に対する筋の応答であるのか,または下顎位の異常に基づく筋のバイオメカニクスを反映したものなのかは明らかではない.本研究は,咬合接触関係の変化と咀咽筋活動との関係を両側性協調様式の面から明らかにすることを目的として,軽微な咬合干渉を片側の下顎第二大臼歯に実験的に付与(咬頭嵌合位の過高感は排除)し,咬みしめ時の咀咽筋AI値の増減ならびに咬合接触状態や下顎位の変動を経口的に記録した.その結果,実験的咬合干渉付与による咬みしめ時の側頭筋AI値は増大した.その要因は,バイオメカニカルな要因と,生理的な防御反射機構の両面から考察できた.
日本補綴歯科学会の論文
1994-08-01

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