ブラジルサバンナにおける熱帯イネ科牧草5種の連続放牧条件下の地下部バイオマス
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概要
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牧草の地下部バイオマスの大小は土壌からの養分吸収能力に影響を与えるばかりではなく, 作物-草地輪作体系下においては牧草が土壌へ供給する有機物の多少にも影響を与える。こうした観点から本研究では, ブラジルサバンナにおける熱帯イネ科牧草5種の地下部バイオマスを比較した。草地更新後,多肥及び少肥条件下で3年間連続放牧を行ったBrachchiaria decumbens品種Basilisk(BD),Brachiaria brizantha品種Marandu (BB), Panicum maximum品種Tanzania (TA), P.maximum品種Tobiata(TO)及びAndropogon gayanus品種Baeti(AN)の5種の草地において地下0-10cm, 10-20cm及び20-40cmの層別に地下部バイオマスを側定した。各草種の地下部バイオマスは全植物体バイオマスの53-76%を占め, 輪作体系下では重要な有機物供給源となることが示された。多肥条件下では少肥条件下に比較して地下部バイオマスが大きかった。各草種の地下部バイオマスの量はBB>BD>TA>TO>ANの順であり, BBの地下部バイオマスが他草種に比較して有意に大きかった。また, 地下部バイオマスは下層にいくにしたがって急速に減少したが, どの層においてもBBの地下部バイオマスが他の草種を上回った。これらのことから供試草種の中ではBBの有機物供給能力が最も高いものと結論づけられた。
- 日本草地学会の論文
- 1999-04-30
著者
-
菅野 勉
畜産草地研究所
-
菅野 勉
国際農林水産業研究センター
-
MACEDO Manuel
ブラジル農牧研究公社肉牛研究センター
-
BONO Jose
農業環境研究基金
-
Santos Joao
農業環境研究基金
-
EUCLIDES Valeria
ブラジル農牧研究公社肉牛研究センター
-
ROCHA Marcelo
農業環境研究基金
-
BERETT ALuiz
農業環境研究基金
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