脳動脈瘤手術における各種低体温麻酔使い分けによる適応拡大(<特集>全身管理を要する脳血管障害の治療)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Hypothermic anesthesia (HTA) in aneurysmal surgery is a useful and effective tool for preventing possible ischemic or mechanical damage to the brain caused by surgical manipulations. From the viewpoint of clinical use, HTA can be divided into three groups: mild HTA (35-33℃), moderate HTA (33-27℃) and deep HTA (20℃-). We have been using moderate HTA in surgery for formidable aneurysms since 1980. The recent anesthesiological advances in this field enabled us to use mild HTA for a wider range of cases with subarachnoid hemorrhage and deep HTA for restricted cases. During the last 7 years, 282 aneurysmal surgeries were carried out and 166 (58.9%) were under HTA. The use of HTA significantly increased in the last 3 ('96-98) of these 7 years: 66.4% vs. 54%, P<0.05. From the review of our own experiences in HTA, we recommend the expanded utilization of HTA for aneurysmal surgery with satisfactory safety. To minimize damage to the brain tissue in cases with considerable surgical insults expected, mild HTA is a tool of choice. The use of HTA is also indicated for operations for multiple or bilaterally located aneurysms or for cases with tight brain caused by the existence of intracerebral hematoma or brain edema at the acute stage. Furthermore, mild HTA may well be used in every early surgery because of its clinical safety and ease of use. Moderate HTA, requiring more complicated techniques and assistance of experienced anesthesiologists, brings further increased tolerance to ischemic insults to the brain. Cases with supratentorial large or giant aneurysm or with internal carotid aneurysm, which are difficult to clip for a long without time without causing parent artery occlusion are good candidates for moderate HTA as well as those with basilar trunk aneurysm. Techniques of PCPS allow us to use deep HTA, which is less invasive than the open-chest method, and we can adopt this tool for extremely difficult operations like clipping of deeply seated giant or complicated and posing aneurysm such as the two cases presented in this report.
- 日本脳卒中の外科学会の論文
- 2000-07-31
著者
-
中村 弘
千葉県救急医療センター 脳神経外科
-
佐藤 章
埼玉医科大学脳神経外科
-
小林 繁樹
千葉県救急医療センター脳神経外科
-
中村 達雄
千葉県救急医療センター 麻酔科
-
小林 繁樹
千葉県救急医療センター 脳神経外科
-
伊東 範行
県救急医療センター・麻酔科
-
佐藤 章
千葉県救急医療センター・脳神経外科
-
渡辺 義郎
千葉県救急医療センター脳神経外科
-
大石 博通
千葉県救急医療
-
伊東 範行
千葉県救急医療
-
渡辺 義郎
救急医療センター
-
伊東 範行
千葉県救急医療センター
-
渡辺 義郎
県救急医療センター・脳外科
-
大石 博通
千葉県救急医療センター脳神経外科
-
渡邉 義郎
千葉県救急医療センター脳神経外科
-
中村 達雄
千葉県救急医療センター
-
渡辺 義郎
千葉県救急医療センター
-
伊東 範行
県救急医療センター
-
中村 弘
千葉県救急医療センター
-
中村 弘
千葉県救急医療センター脳神経外科
-
小林 繁樹
千葉県救急医療センター
関連論文
- 老人介護施設からの高齢傷病者救急搬送要請への対応 (特集 救急指令室は悩んでいる)
- 椎骨脳底動脈系の非出血性解離性動脈病変の治療方針(非出血性解離性脳動脈瘤の治療方針)
- 治療に苦慮した外傷性頸動脈海綿静脈洞瘻再発の1例
- 頭蓋内解離性動脈病変出血例の長期的転帰 : 椎骨脳底動脈系の保存的治療例25例の検討
- クリッピング困難な椎骨動脈瘤に対する治療選択
- くも膜下出血で発症した椎骨脳底動脈系の頭蓋内解離性動脈病変の検討 : 病態および外科的治療成績
- 18. 骨髄移植後の急性骨髄性白血病患者に発症したくも膜下出血(第1078回千葉医学会例会・第21回神経内科教室例会)
- 交通事故による高次脳機能障害の実態 : 日本交通科学協議会研究班からの報告
- 51.左下腿切断後D.M.の増悪をきたし出血性脳梗塞を合併した1例(第794回 千葉医学会整形外科例会)
- 骨盤骨折における血管損傷の部位とその特徴
- 2. アミトリプチリン大量服用自殺未遂による中毒からの回復後に現われた運動失調と小脳萎縮(第858回千葉医学会例会・第9回神経内科例会)
- 5. 病初期に脳波上PSDを呈した日本脳炎(第839回千葉医学会例会・第8回神経内科例会)
- 脳腫瘍と感染性脳動脈瘤を合併した感染性心内膜炎の1手術治験例
- 骨盤環二重骨折の骨折型とその特徴
- 17. 千葉県救急医療センターにおける脳血管内治療の動向(第983回千葉医学会例会・第16回神経内科例会)
- 10. MRIで広範な白質病変がみられた間歇型-酸化炭素中毒(第1002回千葉医学会例会・第17回神経内科例会)
- 31.脳症状を主体とした脂肪塞栓症候群の3例(第757回千葉医学会整形外科例会)
- もやもや病再出血例の臨床像の分析
- クモ膜下出血急性期治療における治療選択 : ネッククリッピング術とコイル塞栓術の使い分け(脳動脈瘤の治療)
- 高齢者重症くも膜下出血の急性期治療 : GDC塞栓術導入による変化(高齢者重症くも膜下出血の急性期治療)
- 4. 小児に生じた高血圧性脳症の1例(第1101回千葉医学会例会・第22回神経内科教室例会)
- 出血発症のPICA involving dissecting aneurysmの治療 : 順行性血行を生かした近位部母血管閉塞術(特集出血発症のPICA involved dissection aneurysm)
- くも膜下出血重症例に対する急性期治療 : GDC塞栓術導入による変化(くも膜下出血の急性期治療)
- 5. 精神病症状を呈した急性薬物中毒(第1035回千葉医学会例会・第19回神経内科教室例会)
- 5. 内頚動脈塞栓症の臨床経過についての検討 : 脳血管撮影と脳血流検査を用いて(第1020回千葉医学会例会・第18回神経内科教室例会)
- 破裂脳動脈瘤に対する急性期脳動脈瘤塞栓術 : 開頭ネッククリッピング術症例との比較
- 脳梗塞急性期に有効な薬物療法 脳塞栓症に対する急性期血栓溶解術の適応決定-側副血行・残存血流の評価の重要性-
- 破裂脳動脈瘤に対する急性期脳動脈瘤塞栓術 : 開頭ネッククリッピング術症例との比較
- Epstein-Barrウイルス感染によると思われる激症型小脳・脳幹脳炎 : 多発神経根炎
- 高齢者脳動脈瘤の治療 (特集 脳血管障害の診断と治療) -- (脳動脈瘤破裂の診断と治療)
- 3.Clip first施設でのコイル塞栓術の役割(PS-1 脳動脈瘤の治療:現状と問題点,プレナリーセッション,第26回 日本脳神経外科コングレス総会)
- 脳動脈瘤手術における各種低体温麻酔使い分けによる適応拡大(全身管理を要する脳血管障害の治療)
- 自然消失をみた非穿通性外傷性椎骨動静脈瘻の1例
- 重症くも膜下出血急性期治療における頭蓋内および全身的複合病態の意義(重症くも膜下出血の急性期治療)
- 前交通動脈瘤の解剖学的特徴をもとにした手術法の選択と手術手技(前交通動脈動脈瘤の手術手技 : 穿通枝温存)
- 急性硬膜下血腫の超急性期脳循環代謝
- 3.慢性腎不全患者における腹部大動脈瘤人工血管置換術の麻酔経験(第874回千葉医学会例会・第26回麻酔科例会・第52回千葉麻酔懇話会)
- 高齢者頭部外傷における高次脳機能障害 地域における頭部外傷後高次脳機能障害に対する支援システム構築の試み ((社)日本交通科学協議会平成20年度調査・研究報告書紹介(平成21年度報告書発行分))
- 地域における頭部外傷後高次脳機能障害に対する支援システム構築の試み
- 破裂脳動脈瘤治療における術中低体温麻酔および術後持続低体温療法の有用性と限界
- 症例呈示
- 3.重症脳卒中と血液凝固・線溶系の問題点(LS 3 脳神経外科領域における血液凝固・線溶系からみた問題点)
- 2.くも膜下出血急性期患者の脳血管攣縮の管理
- 2.褐色細胞腫の術前,術中,術後管理の経験について(第629回千葉医学会例会・第28回千葉麻酔懇話会)
- 8.脳外科救急患者の電解質値について(第652回 千葉医学会例会・第30回 千葉麻酔懇話会・第15回 麻酔科例会)
- 20. 急性膵炎,高脂血症を伴って発症したNIDDMの糖尿病性ケトアシドーシス昏睡(第913回千葉医学会例会・第28回麻酔科例会・第56回千葉麻酔懇話会)
- 18.大量輸血の呼吸管理への関与(第835回千葉医学会例会,第24回麻酔科例会,第48回千葉麻酔科懇話会)
- 10.褐色細胞腫摘出術と塩酸プラゾシン(第652回 千葉医学会例会・第30回 千葉麻酔懇話会・第15回 麻酔科例会)
- 熱傷患者の不眠対策としての抗精神病薬の有用性
- 6. 完全房室ブロックで発症し肝不全,腎不全を合併した心筋炎の2例(第8回千葉県MOF研究会)
- 最新医学講座 死亡時医学検査(8)救急医療における死後画像検査の役割
- 脳動脈瘤に対する血管内治療における動脈瘤計測の重要性(第19回計測分科会討論会)
- 脳動脈瘤に対する血管内治療における動脈瘤計測の重要性
- 4.気道閉塞をきたした脊柱側彎症の1例(第811回 千葉医学会例会・第23回 麻酔科例会・第46回 千葉麻酔懇話会)
- 高血圧性小脳出血の治療方針 : 122例の検討より
- 7. ネフローゼ症候群に併発した脳静脈洞血栓症(第890回千葉医学会例会・第11回神経内科例会)
- 3.Heat strokeの10例(第818回 千葉医学会例会・第7回 神経内科例会)
- 小児重症頭部外傷におけるCT所見の検討 : 脳実質外血腫と脳実質所見の関連について
- 16.超高齢者の緊急手術時の麻酔(第835回千葉医学会例会,第24回麻酔科例会,第48回千葉麻酔科懇話会)
- 15.胸部〓創麻酔症例の検討(第835回千葉医学会例会,第24回麻酔科例会,第48回千葉麻酔科懇話会)
- 先端医療と倫理(第11回日本生命倫理学会年次大会報告)
- 5.僧帽弁逸脱症を合併した脳動脈瘤破裂急性期手術の麻酔経験(第20回 麻酔科例会・第40回 千葉麻酔懇話会・第751回 千葉医学会例会)
- 脳動脈瘤手術における低体温麻酔の使用はどのように有効か
- 脳動脈瘤手術における低体温麻酔の使用はどのように有効か
- 重症くも膜下出血急性期の病態と治療
- 7.胸部外傷緊急手術の2例(第811回 千葉医学会例会・第23回 麻酔科例会・第46回 千葉麻酔懇話会)
- 5.痙攣重積発作に伴う多臓器不全症例(第3回 千葉県MOF談話会)
- 鎮静下人工呼吸症例の栄養管理の指標として、間接熱量測定と尿中尿素窒素の評価
- 25. 熱傷患者の麻酔管理の検討(第964回千葉医学会例会・第31回麻酔科例会)
- 7. プロパニル中毒によりメトヘモグロビン血症を来した一症例(第964回千葉医学会例会・第31回麻酔科例会)
- 17. 腹部大動脈瘤破裂の術中管理の検討(第946回千葉医学会例会・第30回麻酔科例会・第58回千葉麻酔懇話会)
- 24. 呼吸性アシドーシスのコントロールが困難であったARDSの1例(第927回千葉医学会例会・第30回肺癌研究施設例会)
- 22. 高クロール血症を呈した有機リン系殺虫剤中毒患者の検討(第928回千葉医学会例会・第29回麻酔科例会・第57回千葉麻酔懇話会)
- 12.肺挫傷に伴う空気塞栓症の1例(第5回 千葉県MOF懇話会)
- 24.ショック状態を呈し,治療困難であったジクワット中毒の1症例(第859回 千葉医学会例会・第26回 肺癌研究施設例会)
- 15.重症気道熱傷の3例(第4回千葉県MOF談話会)
- 21.脳動脈瘤手術の術後経過に及ぼす因子(第629回千葉医学会例会・第28回千葉麻酔懇話会)
- 外科的治療を主体とした治療戦略 (特集 Acute strokeの救急診療) -- (脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血急性期の治療)
- くも膜下出血:急性期の病態と治療 (救急NOW 脳血管障害)
- 外傷性脳血管障害の検査と治療 (特集 頭部外傷をめぐるcontroversies)
- 頭蓋外内頸動脈瘤の治療
- 頭蓋内椎骨脳底動脈の解離性動脈瘤非出血例の治療方針-脳血管撮影所見の経時的変化および長期的転帰からの検討-
- 13.重度熱傷 : Resuscitationからskin graftまで(紙上発表)(第652回 千葉医学会例会・第30回 千葉麻酔懇話会・第15回 麻酔科例会)
- 破裂脳動脈瘤に対する急性期血管内治療 (特集 ガイドライン時代の脳卒中の治療--ガイドライン利用の意義とその適応の限界)
- Diffuse injury type 3,4に対する治療方針 (特集 頭部外傷--診断,治療の最近の進歩)
- 頭部外傷における画像検査 (特集 EBMを重視した頭部外傷の病態・診断・治療) -- (診断・モニタリング)
- 成人急性硬膜下血腫に対する穿頭血腫除去手術の適応と転帰 : 頭部外傷データバンクプロジェクト1998, 2004登録データによる分析
- 事後検証事例から学ぶ 救急医療基礎講座(第21回)「観察→判断→処置…」というサーキットを意識した活動
- 地域における頭部外傷後高次脳機能障害に対する支援システム構築の試み
- Internal Carotid Dorsal Aneurysm
- 重症くも膜下出血への挑戦 (特集 脳蘇生の可能性をさぐる) -- (脳蘇生への挑戦)
- 帝王切開後に頭蓋内硬膜下膿瘍をきたした骨髄異形成症候群合併妊娠の1例
- 頭部外傷の受傷後早期画像診断の意義・限界とピットフォール
- 交通外傷による高次脳機能障害 : なぜ社会復帰できないか、実態調査の難しさ
- 3次救急医療センターにおけるPACSの有用性と課題 (総特集 救急医療現場で真に役に立つPACS考)
- 29. 脳動脈瘤急性期手術による尾状核小梗塞:-Heubner動脈の血流温存に関する考察-
- Hypervolemia Hypertension療法における循環動態モニタリングによる治療目標設定の有用性
- 重症頭部外傷における急性期頭蓋内循環動態 : CT所見によるCPPの経過の違いと予後との関連について
- 環椎形成不全
- 破裂脳動脈瘤急性期の臨床的重症度分類と, CTによる重症度分類の比較