スペクトルを広げたシステムでどんなことができるか : 検討例 : 符号ダイバーシチ,アナログPN系列

概要

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これまでのシステムは,周波数資源の有効利用のために,できるだけ信号は狭帯域化することが一般的であった.しかし,近年では,携帯無線,微弱無線においては,空間伝搬による信号の減衰要素も含めた上での周波数有効利用が重要であり,広帯域であっても他にメリットがあって,全体として有効ならば有用である.そのため,スペクトルを広げることに対する自由度が増してきている.また,DSPを初めとする信号処理技術の発展によりアレーアンテナ信号処理,ソフトウエア無線,適応変調技術と信号の加工が自由自在となってきている.このような背景のもと,スペクトルを広げたシステムにより,さらにどんなことができるか,また,新しいシステムが構築できないであろうか.本研究室での提案システムを二例あげ説明する.「スペクトル拡散での拡散系列を利用した符号ダイバーシチシステム」と,「直交化フィルタを用いたアナログPN系列生成型CDMAシステム」である.どちらもスペクトル拡散の特徴を活かし,考案されたシステムである.今後さらに,スペクトルを広げることによる「あらゆる可能性をもった自由な個性的なシステム」の多くの提案を期待する.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-07-15