他局間干渉逐次除去法を用いたM-ary/SSMA

概要

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スペクトル拡散多元接続 (SSMA) の一方式であるM-ary/SSMAにおいて, 各局の送信電力を指数状に割り当て, 受信側では大きい電力の局から順番に他局間干渉除去を行う逐次除去法を用いることにより, そのシステムの周波数利用効率が, これまでの限界値とされるlog_2e (=1.44) を超えることが期待されている. 本論文では, 他局間干渉逐次除去部の符号誤りを含めた場合の逐次除去法について検討を行い, より具体的なシステム設計法を提案する. また, 計算機シミュレーションを含めて, その周波数利用効率について検討した. その結果, システムの全電力が増加し, 多元接続数が多くなった場合, 連鎖誤り現象により, ビット誤り率が大きく劣化することが明らかになった. そこで, 連鎖誤り現象の原因となる大電力局, およびその影響を受けやすい小電力局に対し重点的に送信電力を割り当てた, 指数部非線形の指数関数の送信電力分配を検討し, 多元接続数の増加を図った. 最後に, 周波数利用効率の検討を行い, 連鎖誤り現象の影響を考慮しても, 具体的な値で1.465を達成できることがわかった.
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-06-25