Xylocopa appendiculata circumvolans Smith の訪花性 : 日本産花蜂の生態学的研究 XXIII
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概要
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1. Xylocopa appendiculata circumvolans Smithの訪花性について1952-1959年に篠山盆地において研究した.2. X. appendiculata circumvolansは, 近縁のCeratina japonicaと同様の生活史をもつもので, その訪花内容と卵巣発達度との関係も同様のものであつた.3. X. appendiculata circumvolans♀は29科53属59種の植物を訪花対象としたが, その約25%はマメ科植物であつた.訪花植物種のほぼ半ば以上が落葉喬木あるいは灌木の花であり, さらに草木の中でも草丈の高いものを訪花対象としていた.4. X. appendiculata circumvolansが盗蜜を行なつた植物種はナツグミ(グミ科), ツリフネソウ(ホウセンカ科), ハコネウツギ(スイカズラ科), クララ, ヤブマメ(マメ科), オオバギボウシ, ギボウシ(ユリ科)などである.5. 盗蜜の習性および草木より樹木の花を好む習性などから, いわゆる有用植物の花粉媒介者としての価値は低いものと推定される.
- 1961-03-30
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