小笠原諸島父島における貯穀害虫およびその天敵相
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概要
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小笠原諸島父島において, 貯穀害虫およびその天敵類の種類相を明らかにするために, 貯穀環境およびその周辺部でトラップ等を用いた採集調査を行った.その結果, オナガシミCtenolepisma longicaudata Escherich, コヒゲジロハサミムシEuborellia annulipes (Lucas), ワモンゴキブリPeriplaneta americana(Linnaeus), ミナミナガカメムシClerada apicicornis Signoret, ヨツボシキノコカスミカメFulvius anthocoroides(Reuter), ヒロズコガ科の一種Opogona sacchari(Bojer), ヒロズコガ科の一種Tineidae gen. spp. 2種, メイガ科の一種Pyralis sp., アメリカミズアブHermetia illucens(Linnaeus), クロチビエンマムシCarcinops pumilio(Erichson), パークホソカタムシEuxestus parki Wollaston, Murmidius ovalis(Beck), ヒメゴミムシダマシAlphitobius laevigatus(Fabricius), コクヌストモドキTribolium castaneum(Herbst), カドムネチビヒラタムシPlaconotus testaceus(Fabricius)およびツヤオオズアリPheidole megacephala(Fabricius)の8目16種の昆虫類が得られた.これらのうち貯穀害虫として知られるものはヒメゴミムシダマシ, コクヌストモドキの2種のみであった.また貯穀害虫の天敵として従来より知られているものはクロチビエンマムシのみであったが, ミナミナガカメムシとヨツボシキノコカスミカメの2種のカメムシも, その幼虫がヒラタコクヌストモドキ幼虫を餌として発育し, 成虫に羽化したことから, 貯穀害虫の天敵であると考えられた.
- 日本昆虫学会の論文
- 2000-09-25
著者
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大林 隆司
東京都小笠原亜熱帯農業センター:(現)東京都南多摩農業改良普及センター
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大林 隆司
東京都小笠原亜熱帯農業センター
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宗田 奈保子
食総研
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高橋 敬一
農林水産省食品総合研究所貯蔵害虫研究室
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宗田 奈保子
農林水産省食品総合研究所貯蔵害虫研究室
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