時間情報による神経回路の自己組織化
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概要
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時間の情報処理は,日常生活で経験するように重要なものである.例えば,物事を思い出すとき事象の順序からたどれば思い出せたり,何度か同じ痛い目に合うと,その条件のがそろうと次は危ないと予測できる.我々は,日常の経験を通して学び,脳神経系内に連想記憶として知識を貯える.しかし,この時間情報が脳内でどのように表現し記憶されているかは不明である.一方,従来の神経回路の計算法では,素子が時間情報を処理する機能を持たないので,遅延素子や帰還回路などを用いた処理で対処して来た.しかし,このように重要な処理を行う基本的機能を,神経細胞自身が持っていないとは考え難い.そこで,生理的シナプス可塑性の知見をもとに新しい学習則を考え,時間情報処理の機能をもつ神経細胞モデルを提言した.それをもとに連想記憶回路をつくり,その諸機能を紹介する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
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