パッシブ位置標定における通信状態確率を用いた逐次的虚像排除法

概要

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離隔配置した2つの測角センサで通信源方位が観測されれば, 三角測量の原理に基づき通信源位置を標定できる. しかし, 同一時間帯, かつ, 同一周波数帯に複数の通信源が存在した場合, 異なる測角センサでの観測結果が, 同じ通信源を観測した結果であるか否か判定できない. その結果, 例えば, 図1において, ○の位置に2つの通信源が存在した場合, ×の位置に2つの虚像が現れ, これを排除する必要が発生する. 従来の虚像排除法では, 各センサが同時に観測を行なうことを前提にしている. そこで, 断続的な通信を行なう通信源を各センサが独立に観測した結果を基に, 虚像を排除する手法について検討してきた. これまでは, 観測結果をすべて得てから虚像の排除を行なっていた. ここでは, 各時刻で一番尤もらしい通信源位置を標定するため, 観測結果が得られる度に, 各交点が虚像であるか実像であるかを示す虚実評価値を更新し, 虚像を排除する方法を提案する.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
1997-08-13