ディジタルヴォルテラフィルタを用いた音響再生系の非線形ひずみ除去に関する検討

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
音響再生系の末端であるスピーカシステムのひずみは線形ひずみと非線形ひずみに大別される. 我々はこれまで前者の線形ひずみをディジタルフィルタを用いて除去する研究を行ってきたが, その過程で低域の補正効果を高めようとすればスピーカ振動板の振幅が大きくなり, 後者の非線形ひずみが増加してしまう. 従って, 我々の目的である高音質なひずみのない音響再生系の構築のためには, 線形ひずみに加え, 非線形ひずみをも同時に除去することが必要になる. そのために今回, 非線形の入出力関係を記述する級数の一つであるVolterra級数を用いて, 音響再生系を同定し, その逆システムを設計するための手法を提案すると共にそのシミュレーションを行った. その結果, 本手法を適用することでスピーカシステムの非線形ひずみを約100dBも低減することができ, 本手法の有用性を示すことができた.
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-07-25

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク