多重スケール輝度こう配に基づくアンシャープマスキング
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概要
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本論文では,アンシャープマスキングに対して多重スケール輝度こう配による強調量の制御を導入することで,ガウス性雑音が重畳した画像,低コントラスト画像のいずれに対しても効果的な強調を実現する画像強調法へ改良を行っている.アンシャープマスキング処理は,ぼけた原画像に対して高域通過フィルタを適用し,得られた高域通過成分を原画像へ加算することで強調画像を得る方法である.アンシャープマスキングには,ぼけた画像に対して雑音が重畳された場合,原理的に雑音も同時に強調するという欠点があった.この欠点を改善するために,本論文では多重スケール輝度こう配のスケール間の振幅推移を用いた画像エッジに関する特徴量(エッジ情報)を提案し,アンシャープマスキングの強調量制御に適用している.提案するエッジ情報は,画像エッジ上で正値となり,かつ振幅がエッジの輝度差と平滑度に比例する.提案するエッジ情報は,重畳されるガウス性雑音の分散及び、画像のコントラストによらず平滑化を受けたエッジ部で正の値となるために,正負の判定により画像強調を制御することで,強調結果に現れる雑音の影響を軽減することが可能である.実験では,3次アンシャープマスキング及びファジールールを用いたアンシャープマスキングに提案したエッジ情報を導入し,画像強調を行うことで提案したエッジ情報の有効性を確認している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-02-01
著者
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- 解説 多重スケール解析を用いた画像強調フィルタ
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