共鳴励起形Yb : YAGマイクロチップレーザの単一縦モード発振特性
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概要
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近年に至り, これまでレーザ媒質として不適格とされてきたYb:YAGレーザの高効率発振が実証された. Yb^<3+>は量子効率が90%以上と高く, 励起上準位より上位に準位をもたず, また上準位寿命が約1msと長いため次世代の高出力,高安定レーザとして注目されている.しかしながら, Ybは蛍光幅が2.66THzと非常に広いため単一縦モード発振が困難であり,高コヒーレント化に関する検討は行われていなかった.本研究ではYb:YAGマイクロチップレーザによる単一縦モード発振について実験的,理論的検討を行った.マイクロチップレーザでは,共振器の縦モード間隔を蛍光幅と同程度にすることにより単一縦モードを実現させるため,蛍光幅が非常に広い媒質を用いた場合,励起光吸収効率は極端に低下する. ここでは,吸収効率を補うためエタロンに見られる共鳴効果を利用した励起法を検討し,厚み80μmと極端に薄いYb:YAG(添加濃度10at.%)を用いてマイクロチップレーザを構成し, Tiサファイアレーザ励起により,発振しきい値13mW,スロープ効率14.5%で最大出力30mWの単一縦モード発振を実現した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-05-25
著者
-
小林 喬郎
福井大学工学部
-
平等 拓範
分子科学研究所
-
小林 喬郎
福井大学大学院 工学研究科
-
平等 拓範
福井大学工学部
-
バイヤー R.
スタンフォード大学ギンツトン研究所
-
テュロック W.
スタンフォード大学ギンツトン研究所
-
小林 喬郎
福井大学工学研究科
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