Temporal Causal Graphを用いた電動機駆動系の故障診断
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概要
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本稿では,定性推論法を用いたブラシレスDCモータの定常状態における突発的な故障に対する診断手法を提案する.まず,システムをボンドグラフによりモデル化し,そこからパラメータや信号間の因果関係を定性的に示すTemporal Causal Graph(TCG)を導出する.TCGから観測値異常に対する故障候補の生成,仮説として得られた故障に対する観測変数の振舞予測を行い,これらの情報とシステムの残差信号を比較することにより故障候補の絞り込み,特定を行う.本手法は故障診断を単純な記号の判定問題に置き換えるので従来の連続時間系でのパラメータ固定手法を用いる場合と比べて,計算機に実装しやすい,計算量が低減される,ノイズ等に関して低感度である,等の利点を持ち,最終的に安価なプロセッサ上でオンライン実行可能な故障診断システムの実現が可能になると考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-06-03
著者
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