局所変化率に基づく有声音声の符号化(音響と音声処理, 音声強調・ロバスト音声認識, 一般)
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概要
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有声音声や管弦楽器音などの音は、その周波数応答が線スペクトルで表される。線スペクトルを構成する各成分の特性は定常的ではなく、瞬時振幅や周波数が時間と共に変化するため、通常のパワースペクトルや音響スペクトログラムでは正確に分析することが難しい。この様な時変特性を含む線スペクトル音を高い精度で分析するための手法として、筆者らは局所変化率符号化(Local Vector Coding : LVC)を提案している。LVCは、入力信号の振幅応答だけでなく位相応答も評価することで、各成分の瞬時振幅と周波数、及びそれらの局所的な時間変化率を推定する。本稿では、自然発話音声に対するLVCの性能を評価する。入力音は、男性、女性、子供を含む30名の話者から収録された日本語母音である。これらの入力のスペクトルと、LVCによって推定されたスペクトルの誤差は、平均S/N=23.7dBである。この結果を踏まえて、現在のLVCの課題について考察する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-04-14
著者
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