くし形フィルタによる楽器音の採譜の問題点とその解決法の検討

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概要

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各音高に対応するサンプリング周波数を使用したくし形フィルタ(H(z)=1-z^<-n>)は、周波数軸上で等間隔な零点を持ち, 各音の基本周波数成分とその倍音成分を全て除去可能である。筆者らは、このくし形フィルタによる音名判別, 和音分離, スペクトル構造を利用した楽器推定法を提案した.しかし, 実際の音楽の分野では, ある音の基本周波数が他の音の倍音と非常に近い周波数値を持つ場合があり, 従来のくし形フィルタによる音名判別, 和音分離方式では楽器音の解析が困難となる問題が生じた.本稿では, 様々な和音を性質ごとに分類し, それぞれに対して従来法による解析の問題点を明らかにする.さらに, 各和音に対して有効な解析法を提案し, 電子楽器(MIDI)音を用いた計算機シミュレーションにより, その有効性を確認する.
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-09-22

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