"Frey-Ruck Attackに関する一考察"

概要

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有限体の乗法群へ埋め込む楕円暗号のアタックとして、Manezes-Okamoto-Vanstone (MOV) reductionおよびFrey-Ruck (FR) reductionがよく知られている。。本稿では、まずこれまでその基本概念だけが述べられていたFRアタックの実現方法を検討している。そして、MOVアタックとの理論的性能に関する比較を行っている。従来、数学的には、後者の適用範囲が前者のそれを含むことがわかっている。しかし、一方で、近年のBalasubramanian・Koblitz、斉藤・内山の結果は、それらの条件に本質的な差異がないことを示唆している。本稿は、mをベースポイントの位数、定義体をFqとして、m|q-1の場合のみFRが有利になるという点では、同じ主張であるが、その過程でFRおよびMOVに関して新たな知見を得ている。それは、1.FRアタックでは、MOVで要求されるm-tortion pointを効率良く求めるための、群構造に依存した係数を求める必要がないこと(そのためにMOVはsupersingularにしか適用できないと信じられてきた);2.MOVアタックでも、その理論の数学的拡張を行なうことによって、ある条件のもとでsupersingular以外にもその係数を原理的に求めることができる;3.したがって、mΛq-1の場合には、FRとMOVともに効率よくreductionができるという主張である。
1998-07-31

"Frey-Ruck Attackに関する一考察"

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