SiONの紫外線感光性屈折率変化とマイクロリング共振器フィルタの広範囲中心波長トリミングへの応用(光・電子デバイス実装、及びデバイス技術,一般)
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概要
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次世代フォトニックネットワーク用のAdd/Drop型波長フィルタとして,本研究室ではこれまでに小型高密度集積化が可能な積層マイクロリング共振器型Add/Dropフィルタを製作・実証をしてきたが,製作誤差から中心波長の高精度制御が困難であった.そこで,SiNをリングコアに用いたUVトリミング技術を開発し,-12.1nmという大きな中心波長トリミングと長時間にわたって経時変化が無いことを実証したが,SiO_2をクラッドとした場合の屈折率差が約23%と大きいことから単一モード化のためにバスライン導波路が微細になりすぎてしまうという問題があった.そこで本研究では,PECVD成膜によるSiONを用い,屈折率差を約16%まで下げて単一モード条件を緩和した.またSiON膜の紫外線感光性を発見し,それをコアに用いて積層マイクロリング共振器フィルタを製作し,8時間紫外線照射により-10.5nmという大きな中心波長シフトを確認した.これによって積層マイクロリング共振器フィルタの高精度でかつ広範囲な中心波長トリミング技術の実証をした.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-08-20
著者
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國分 泰雄
横浜国立大学大学院工学研究院
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上野 哲
横浜国立大学 大学院工学府
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國分 泰雄
横浜国立大学 大学院工学研究院
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長縄 俊樹
横浜国立大学大学院工学研究院
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長縄 俊樹
横浜国立大学大学院工学府物理情報工学専攻
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國分 泰雄
横浜国立大学
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