22GHz水蒸気ラインによる大気位相遅延の測定水蒸気輝度温度と「はるか」ラウンド・トリップ位相との比較実験

概要

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対流圏下層の水蒸気による伝播電波の位相揺らぎは、地上天文観測装置である電波干渉計において空間分解能を制限する主要な原因になっている。我々は、22GHz帯の水蒸気放射ラインを観測するラジオメータを開発し、「はるか」データリンク局である臼田10mアンテナに搭載した。「はるか」ダウンリンク信号はデータリンク局の水素メーザ周波数標準で生成された周波数基準信号のラウンド・トリップになっており、この位相を測定することによって大気位相揺らぎを測定することが可能である。そこで、「はるか」位相伝送系ラウンド・トリップ位相とラジオメータで測定した大気幅射温度を比較することにより、大気による位相揺らぎと水蒸気輝度温度との関係を直接に調べることができる。
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-11-17