生体機能の経時変化が誘発波形に及ぼす影響について : 電気生理学的シミュレーション

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概要

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無侵襲に生体内部の状態変化を観測するための方法として誘発波形の解析がある。しかし、生体は非定常な系であるために、従来のような加算平均処理によって生体内部の状態変化が十分に表現されているとは言い切れない。本研究では,筋疲労に関して生理学的、解剖学的特徴から生体の経時変化を考慮したモデルを構築し、誘発波形に現れる生体機能の経時変化との関係を検討した。その際、疲労による誘発波形の時間軸上の間延びは、速筋系筋線維の伝導速度が減少によるものと仮定した。実際に、実験で求めた誘発波形とモデルで得られた誘発波形とを比較するため、特に誘発波形後半部における変曲点の時間遅れをWavelet変換から推定した。その結果、両者に同じような変化が確認され、遅筋系筋線維の活動電位の伝導速度の減少がなくとも,誘発波形の後半部の時間遅れのかなりの部分が速筋系筋線維影響で記述できる事が確認できた。
1997-05-16

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