拡散音場内における多観測点での相関ある揺らぎ応答に関する統計的研究(理論の設立と実験)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
拡散音場内の実計測に於ては、時定数をもつ騒音計がしばしば使用され、標準的な研究方法として白色雑音入力が有限周波数帯域幅のもとに用いられる。そこで、本研究では拡散性の評価のため、特に、音の強さの揺らぎ確率分布関数全体に与える入力信号の多観測点間における線形及び非線形相関情報の影響が理論的に解析される。まず、その多変量型の同時確率密度表現は、相関のない時のガンマ分布の積を展開初項に採る統計的ラゲール級数型表現の一般形で表現される。この時、上述した測定状況の内部メカニズムは分布パラメータの内に、そして線形及び非線形の各相関情報の影響もこれら各展開係数のうちに反映される。より具体的には、2、3、4観測点の場合について詳細に考察される。提案した理論的手法は、残響室内で実際に計測したデータに、モーメント量、条件付確率分布や条件付モーメントなど様々な観点から実験的に確認される。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-11-08
著者
関連論文
- 音で距離を測る : 定在波に基づく距離推定の原理(新たな音信号の処理技術-音響と生体計測における基礎理論から応用まで)
- 「新たな音信号の処理技術」特集号を企画して(新たな音信号の処理技術-音響と生体計測における基礎理論から応用まで)
- 線形・非線形モデルによる風速情報を用いた風雑音の推定と除去
- A-10-8 ユニタリ行列のパラメータ化と複素Hermiteモーメントに基づく3信号畳み込み混合に対する信号源分離(A-10.応用音響,一般講演)
- 3次元ユニタリ変換による複素3信号の独立成分分析に関する基礎的検討 : 複素Hermiteモーメントに基づく評価関数の最大化(音響・超音波サブソサイエティ合同研究会)
- 複素 Hermite モーメントと3次元ユニタリ変換に基づく3信号ブラインド分離
- 送信音と反射音の干渉に基づく距離推定に関する基礎的検討
- 左右の近距離スピーカを利用した距離推定に基づく音場再現の検討 (信号処理)
- 左右の近距離スピーカを利用した距離推定に基づく音場再現の検討 (応用音響)
- 可聴音の送信波と反射波の位相干渉に基づく距離推定 : 送信音および測定系の周波数-振幅特性の影響除去の一試み