暗騒音下の観測処理におけるファジィ確率論理の簡易的2種導入法と状態推定問題 : 逆確率とディジタルフィルタの採用

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一般に我々が遭遇する音環境においては、対象信号以外の外来雑音(暗騒音)が常に存在し、時には対象信号が外来雑音に全面的に埋もれてしまうような場合さえ生じる。このような状況下で、対象信号に封し正確な評価・診断を施すためには、何よりまず対象信号が示す刻々の変動波形をできるだけ精密に推定することが必要となる。一方、現実の観測デー夕は非ガウス型の複雑な変動形態を示し、さらに計測器に於ける信頼生の存在や許容誤差のごとく、あいまいさを含んだデータのみの得られる場合がしばしばである。標準的な従来の状態推定法は、その拡張型があるにせよ、ガウス分布を前提とし、しかもデータに含まれる上述のあいまいさは誤差とみなして近似的に取り扱われたものがほとんどである。本報告では、非ガウス型の外来雑音が混入し、しかもあいまいさを含んだ観測データの逐次摂取に基づき、対象とする信号のみの変動波形を推定していくためのディジタルフィルタについて考察を行なっている。具体的には、逆確率としての展開型ベイズ原理を基盤に、新たにメンハ"ーシップ関数を導入することにより、観測データ自体のあいまいさや無限展開の有限項数打切りに伴うあいまいさにも対処できる簡易的な2次近似までの状態推定法を提案している。さらに、音環境の実データに本手法を適用して、その有効性の一端を実験的にも確認している。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-09-18

暗騒音下の観測処理におけるファジィ確率論理の簡易的2種導入法と状態推定問題 : 逆確率とディジタルフィルタの採用

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