移動体間直接光通信方式のための要素技術

概要

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直接光通信方式が,将来の高度に安全な交通システムを維持するための移動体間通信技術として重要である.しかし,この通信方式を実用するためには解決しなければならない技術的問題も多いのも事実である.そこで,本報告では,直接光通信方式を実用するために必要な要素技術について検討を加え,高効率化,高信頼性化等の観点から新しい技術的方式を提案する.まず,第一に,レーザービームによるターゲットアタック方式を検討している.次に,双方向の通信回線を開設するために,レーザービームをの一部を再び送信側に折り返し,これを復路に利用するものである.このような技術が実現可能であることを示すために,試験装置を試作し実験を行う.実験によれば,レーザービームの方向制御の精度は,既存のコンピュータ制御機材を用いて視野の中心で約0.001rad程度が得られることが確認できた.また,受信相手の位置および距離の算出を行なうためには現状では約1.3秒の処理時間を要しており,コンピュータの一層の高速化が望まれる.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-05-26