改良型PC-USAT方式の北海道統合通信網への適用と簡易型地上網接続方式(衛星通信実験論文小特集)

概要

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北海道統合通信網(HIT-Network:Hokkaido Integrated Telecommunication Network)は, 衛星通信を簡易な無線システムを統合させ, 山間僻地等に医療・災害情報を伝送するために, 経済的, 多様で高機能なサービスを提供することを目的としている.北海道統合通信網では, 独自のプロトコルで降雨マージンを少なくすることができるPC-USAT方式を採用している.この方式を改良したMPC-USAT方式では, パケットを複数個連続して送ることにより晴天時の伝送効率の向上をはかっているが, 本研究では, 更に誤りが発生するまで連続伝送を行うM^2PC-USAT方式を導入し, 伝送効率の向上および伝送時間の短縮が可能となり, 衛星経由実験で確認している.また, このM^2PC-USAT方式を採用し, 更に北海道統合通信網の適用範囲の拡大のための簡易型地上網接続方式としてHIT-FTP(HIT-File Transfer Protocol)伝送方式を提案する.また機能実現のための機器構成, 利点等を明らかにし, JCSAT-1衛星を用いた衛星実験を行い, ルータ等の高価な装置を使用しないで所期の良好な結果を得たので報告する.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-05-25