陰形式ブラインド・ビタビアルゴリズムのQPSKへの応用
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概要
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高速で,かつ選択性フェージングによるランダムな時間変化する伝送路に対しては,従来のビタビアルゴリズムに伝送路応答のブラインド同定を加えた方法が有効であると考えられる.本論文は,伝送路応答を陽に同定することをせず,直接的に有限長の2乗誤差を最小化する陰形式ブラインド・ビタビアルゴリズムを対象とし,これをQPSK方式へ応用することを主題とする.まず,陰形式アルゴリズムをQPSKに単純に応用することについて述べる・つぎに,陰形式アルゴリズムをQPSKに応用する場合,可能な候補系列の数が非常に多く,計算量と記憶容量の増加が大きな問題となる. この対策として,候補系列に含まれる過去の部分系列を既知としてトレリス状態の数を減らす方法を検討する. これらの方法について数値シミュレーシヨンを行い,装置規模と性能劣化の数値評価を行うと共に性能劣化の理論的考察を行う.最後に,伝送路応答を陽に同定する陽形式ブラインド・ビタビアルゴリズムとの,同じ伝送条件下での性能比較を行い,それらの差異が生ずる原因について分析し,今後の陰形式ブラインド・ビタビアルゴリズムの改良について考察する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-04-25
著者
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