図形の完全化による主観的輪郭の形成

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概要

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視覚系の基本的な働きは、視覚入力を物体群に分離することである。分離には物体の輪郭が重要な役割を担っているが、それは、物理的刺激の不連続部分だけでなく、刺激の不連続性がない場所にも知覚されることがある。この輪郭は主観的輪郭と呼ばれている。その形成には、認知段階を経た後に生じると思われる主観的輪郭もあるため、視覚系の初期過程のみだけで生成されているとは言えない。そこで本研究では、主観的輪郭とは、欠損図形をより完全な図形と知覚しようとするために必要であると推論された仮想線と考えた。そこで、初期過程で得られた情報をもとに推論を行なう主観的輪郭形成モデルを構成し、シミュレーションを行なった。シミュレーション結果は不十分であるが、主観的輪郭を形成する仮想線を生成することができた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-02-03

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