空間的情報を含むマルコフ決定課題を用いた長期と短期の報酬予測に伴う脳活動のfMRI測定
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概要
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目先の利益よりも,長い目で見ると得をするような行動をとれるかどうかは,人間や動物の知能を語る上で,非常に重要な要素である.しかしそのような行動を可能にする脳内機構は未だ明らかになっていない.本実験では被験者にマルコフ決定課題をMRI装置の中で学習させ,ダイナミクスを考慮して将来的な報酬予測が必要な条件と,ダイナミクスがランダムなため即時的な報酬予測のみが必要な条件のもとでの脳活動を測定した.ブロックデザインによる解析と,個人の行動データに基づいた回帰解析の結果から,異なる時間スケールの報酬予測には,異なる皮質-基底核ループが関わることを示した.臨床事例等を,このような強化学習理論に基づく脳機能のモデルによって説明することができれば,情動・感情といった高次の脳システムの解明につながると考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-05-22
著者
-
銅谷 賢治
沖縄科学技術研究基盤整備機構
-
岡本 泰昌
広島大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経医科学
-
山脇 成人
広島大学医学部
-
銅谷 賢治
奈良先端科学技術大学院大学
-
岡本 泰昌
広島大学医学部神経精神医学教室
-
上田 一貴
広島大学大学院教育学研究科附属心理臨床教育センター
-
岡田 剛
広島大病院精神科
-
田中 沙織
奈良先端科学技術大学院大学
-
上田 一貴
広島大学
-
田中 沙織
奈良先端科学技術大学院大学:(株)国際電気通信基礎技術研究所
-
上田 一貴
広島大学大学院精神神経医科学
-
山脇 成人
広島大学保健管理センター
-
岡田 剛
広島大学医学部
-
上田 一貴
広島大学医学部
-
銅谷 賢治
(株)国際電気通信基礎技術研究所:沖縄新大学院大学先行的研究事業
-
上田 一貴
広島大学大学院教育学研究科附属心理臨床教育研究センター
-
岡田 剛
広島大学大学院 精神神経科
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