適者生存型学習則を適用した競合動径基底関数ネットワーク

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本論文では, シナプス結合荷重間の競合を考慮したシナプス可塑性方程式を導出し, これを学習則として適用した動径基底関数ネットワークを提案する. 動径基底関数ネットワークは階層型ニューラルネットワークに比較してニューロンごとの局所的な学習が可能であるなどの優れた点をもつため, 関数近似間題やパターン識別に適用され成果を上げている. しかし, 動径基底関数ネットワークでは未知の非線形関数を近似するためにあらかじめ必要なニューロン数が不明であるために冗長なニューロンを必要とする. 一般に,ニューロンの増加は学習の遅延化や過学習の問題を生じることが知られている. そこで, これらの間題を解決するために, 適者生存型学習則に基づいたシナプス可塑性方程式を適用した競合動径基底関数ネットワークを提案する. 競合動径基底関数ネットワークではシナプス結合荷重間に競合を生じさせ, 学習に必要なニューロンのみが自然に生き残り, 学習の効率化を図ることができる. シミュレーションでは, 競合動径基底関数ネットワークが通常の動径基底関数ネットワークに比較して高速に学習できることを示す. また, 未知の確率密度関数に従い分布する標本点が与えられたとき, 冗長なニューロンをもつ競合動径基底関数ネットワークが学習により不必要なニューロンを排除して, 最適なニューロン数で元の確率密度関数を推定できることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-12-25

適者生存型学習則を適用した競合動径基底関数ネットワーク

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