FH-SS通信用メガヘルツホッピング周波数シンセサイザの改良

概要

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高周波無線通信においては,マルチパスフェージングの影響が問題となる.これに対し,高速周波数ホッピングスペクトル拡散(FFH-SS)通信は,搬送波周波数を高速に切り替えることでこの影響を回避できると考えている.搬送波周波数を合成する周波数シンセサイザに要求される周波数切替え頻度は屋外では数MHzと考えられる.本研究室では,これまでにこの要求を満たす1MHzホッピング周波数シンセサイザを製作していた,しかし,屋内のように直接波と反射波の到達時間差が小さなマルチパス環境下では更に周波数切替え頻度を上げた数10MHzのホッピングレートが必要であると考えられる.しかし,従来のシンセサイザでは,周波数シンセサイザの位相比較器のハードウェアが限界域に達しているため,この方式をそのまま利用しホッピング周波数を上げると位相差の計測は困難である.本稿では,従来のシンセサイザに(1)アナログ回路部においては位相比較を新しい方式に変更,(2)ディジタル回路部の演算速度を,演算を並列処理化の改良を施し,ホッピング周波数の高周波数化に対応しうる周波数シンセサイザを提案し製作した結果を報告する.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-03-16