ピラミッドフェライトを電波吸収体に用いたPW(Parallel Wired)セル

概要

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小型機器の放射電磁界イミュニティを数GHzまで実施することを目的として、PWセルが使用されている。このPWセル内に使われている電波吸収体はカーボン吸収体なのでPWセル内部での利用スペースが小さくなってしまいEUTの大きさも限られている。そこで本報告では、最近開発されたピラミッドフェライト吸収体をPWセル内に装着して内部の利用空間を広めることを試みた。まず、1MHz〜6GHzの周波数帯での反射減衰量を測定した結果、40〜500MHzでの反射減衰量が改善されることが分かった。次に、100、800MHzと2.4GHzにおいての電界分布特性を測定し、両吸収体での比較検討を行った結果、100MHzでは反射減衰量と同様に電界均一性も改善され、それ以外の周波数では両吸収体とも同等の電界均一性が得られた。以上の結果から、PWセル内にピラミッドフェライト吸収体を用いることにより、反射特性と電界均一性を改善することができ、かつセル内部の利用空間を広められることが明らかになった。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-09-05