α波バイオフィードバック技法に関する比較研究 : α波強化課題を用いて
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概要
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本研究では,積分フィードバック法,バイナリーフィードバック法,及びプロポーショナルフィードバック法の3様式による後頭部α波増強訓練を実施し,その効果を比較検討することを目的とした。45名の被験者を,与えるフィードバック信号の様式によって3群に分けた。提示するフィードバック信号のモダリティは3群とも聴覚信号とした。全被験者に対し,5分間のベースライン期及び3分間のフリープレー期(練習試行)に続いて,1試行3分間のフィードバック訓練試行を連続して5試行与えた。訓練は閉眼で実施し,8〜13Hzの脳波活動をα波として抽出した。積分フィードバック群に対しては,試行中の5秒間のα波累積積分値が,ベースライン期の平均積分値を越えた際に,次の5秒間に550Hzの純音をフィードバック信号として提示した。バイナリーフィードバック群の被験者に対しては,試行中のα波振幅がベースライン期の平均的皮振幅を越えた際に,550Hzの純音を信号として提示した。プロポーショナルフィードバックでは,試行中のα波振幅に対応して,信号音を300Hz(no alpha)から700Hz(maximum alpha)の間で直線的に変化させた。訓練の結果,積分フィードバック群のα波出現量の増加率が他の2群よりも有意に高かった。積分フィードバック群にのみ有意な試行効果が認められた。
- 日本バイオフィードバック学会の論文
- 1987-06-14
著者
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