Continent Urinary Reservoir (CUR) による尿路変向術の検討 : 結腸CURのpouch内圧測定からみたdetubularizationの意義について
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概要
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右結腸を用いてcontinent urinary reservoir (CUR) を造設し, 術後12ヵ月の時点でpouch内圧測定を施行しえた症例は8例で, このうち3例では遊離右結腸のdetubularization (腸間膜付着部反対側を縦切開し, Heineke-Mikulicz式に閉鎖) を横行および上行結腸にとどめ, 盲腸をtubularな形のまま残した (partial detubularization) のに対し, その他の5例では盲腸を含め右結腸を完全にdetubularizeした (total detubularization) . partial detubularization群のpouch内圧測定では, pouch容量の増加に伴い, tonicなpouch内圧の上昇がみられるとともに, physicな内圧の上昇が顕著となった. 一方, total detubularization群のpouch内圧測定では, 容量の増加に伴うtonicな内圧の上昇はみられるものの, phasicな内圧の上昇はほとんどみられなかった. pouch容量が400mlから500mlに増加する間の最大pouch内圧は, partial detubularization群の46±6.0cmH_2O (mean±S.D.) に対し, total detubularization群では12±1.6cmH_2Oと有意 (p<0.05) の低値を示した. 以上の結果から, 右結腸を用いてより低緊張性のpouchを作成するためには, 盲腸を含めて右結腸を完全にdetubularizeすることが重要と思われた.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1990-04-20
著者
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