山形県出羽丘陵の中新統青沢層に産する火山岩類のK-Ar年代

概要

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東北日本弧背弧側, 出羽丘陵の青沢地域には中新世の多様な火山岩類 (玄武岩質火砕岩, 玄武岩岩脈, 胎蔵山安山岩, 八森安山岩, 十二滝酸性火山岩, ドレライト, 流紋岩岩脈なと) が分布し, これらは青沢層中のものと一括されていて, その活動時代は中期中新世の西黒沢期とされていた。今回, これらの火山岩類20試料のK-Ar年代と2試料から分離した斜長石のK-Ar年代を測定した。その結果, 青沢地域の中新世の火山活動は中期中新世前期から後期中新世にまでおよんでいることが明らかとなった。本地域の火山活動史は以下のようにまとめられる。 (1) 中期中新世前期 (約15 Ma) における大量の玄武岩質の火砕岩と溶岩および胎蔵山安山岩の海底火山活動, (2) 11〜10 Maに草薙層中に少量の安山岩岩脈が貫入, (3) 約10 Maに大量の玄武岩〜安山岩岩脈が約15 Maに形成された玄武岩質火砕岩に貫入, ほぼ同じ時期にドレライトが大俣川泥岩部層中に近入, (4) 約10〜6 Maにかけて八森安山岩および十二滝酸性火山岩が活動, (5) 約6 Maに青沢層中に流紋岩が大規模に貫入。
日本地質学会の論文
1995-11-30